📝 まとめ問題このカテゴリ全体からランダム出題
- よくある中毒(食物・薬・植物)イヌ・ネコでは、人にとって身近な食べ物・薬・植物が中毒の原因になることが多い。チョコレートやネギ類などの食物、ヒト用の薬や殺鼠剤・不凍液、ユリなどの植物による中毒を取り上げ、症状・現場での対応・予防のポイントを文章で理解する。
- 主要な寄生虫早見イヌ・ネコに寄生する主な寄生虫を、体内にすむ内部寄生虫(消化管の線虫・条虫・原虫、血液や心臓の寄生虫)と、体表にすむ外部寄生虫(ノミ・マダニ・各種ダニ)に分けて整理する。感染経路・症状・人獣共通かどうか、予防の考え方までを文章で読んで理解する。
- ワクチンで防ぐ主な感染症ワクチンは、致死率が高く重要な病気に備える『コアワクチン』と、生活環境に応じて選ぶ『ノンコアワクチン』に分けられる。犬・猫それぞれのコアワクチンの対象疾患、狂犬病をはじめとする法的・実務上のポイント、子犬子猫の接種計画や接種時の看護までを文章で理解する。
- 皮膚科(かゆみ・外耳炎・アレルギー)皮膚と耳のトラブルは、イヌ・ネコの診療でとても相談の多い領域である。皮膚の役割とかゆみのしくみから、外耳炎、アレルギー性皮膚疾患、感染や寄生虫による皮膚病、そして皮膚のケアと看護のポイントまでを、図ではなく文章で読んで理解する。
- 消化器トラブル(嘔吐・下痢・便秘)嘔吐・下痢・便秘は、イヌ・ネコの診療でとても多い症状である。嘔吐と吐出の違い、小腸性と大腸性の下痢の見分け、便秘、そして脱水や緊急のサイン、家庭でのケアと看護のポイントまでを、図ではなく文章で読んで理解する。
- 目の病気(各論)目のトラブルはイヌ・ネコで相談が多い。出題基準に挙げられている結膜炎・角膜潰瘍・乾性角結膜炎(KCS)・ぶどう膜炎・白内障・緑内障・核硬化症・流涙症・チェリーアイ・異所性睫毛の全10疾患を、観察のポイントと看護の要点とあわせて学ぶ。
- 循環器の病気(心臓病の各論)イヌ・ネコの心臓病について、症状の出方から代表的な病気、検査と看護までを学ぶ。心臓病のサイン、犬で多い僧帽弁閉鎖不全症、猫で多い肥大型心筋症、その他の心疾患とフィラリア、そして検査と看護のポイントを、図ではなく文章で読んで理解する。
- 呼吸器の病気(各論)イヌ・ネコの呼吸器の病気を、症状の見方から部位ごとの代表的な病気、検査と看護までを学ぶ。呼吸器疾患のサイン、上部気道の病気、下部気道・肺の病気、胸腔の病気、そして検査と看護のポイントを、図ではなく文章で読んで理解する。呼吸困難は命に関わることがある。
- 消化器の病気(各論)イヌ・ネコの消化器の病気を、食道・胃腸・肝臓・膵臓といった臓器ごとに学ぶ。食道炎・巨大食道症・腸閉塞・腸捻転・腸重積・巨大結腸症・GDV・肝臓・胆道・膵臓の病気まで、出題基準の代表疾患を文章で読んで理解する。
- 泌尿器の病気(各論)イヌ・ネコの泌尿器の病気を、症状の見方から代表的な病気、検査と看護までを学ぶ。泌尿器疾患のサイン、高齢ネコに多い慢性腎臓病、尿石症と下部尿路疾患、緊急の雄ネコの尿道閉塞、そして検査と看護のポイントを、図ではなく文章で読んで理解する。
- 内分泌の病気(各論)ホルモンの過不足で起こる内分泌の病気を学ぶ。内分泌疾患に共通するサイン、糖尿病、甲状腺の病気、副腎の病気、そして検査と看護のポイントを、図ではなく文章で読んで理解する。多くはゆっくり進み、全身にさまざまな症状を起こす。
- 神経の病気(各論)イヌ・ネコの神経の病気を、症状の見方から代表的な病気、検査と看護までを学ぶ。神経疾患のサイン、てんかん・発作、椎間板ヘルニアなど脊髄の病気、前庭疾患、そして検査と看護のポイントを、図ではなく文章で読んで理解する。
- 運動器(整形外科)の病気(各論)骨・関節・靭帯など運動器の病気を学ぶ。整形外科疾患のサイン、膝や関節の病気、股関節や骨の病気、治療とリハビリ、そして検査と看護のポイントを、図ではなく文章で読んで理解する。跛行(足を引きずる)や歩きにくさが主なサインである。
- 血液・免疫の病気(各論)血液や免疫に関わる病気を学ぶ。共通するサイン、貧血、免疫が自分の体を攻撃する免疫介在性疾患、止血・凝固の異常、そして検査と看護(輸血を含む)のポイントを、図ではなく文章で読んで理解する。
- 腫瘍(がん)の基礎と各論高齢化に伴い増える腫瘍(がん)について学ぶ。良性と悪性の違い、イヌ・ネコでよくみられる腫瘍、診断の進め方、治療の選択肢、そして看護のポイントを、図ではなく文章で読んで理解する。早期発見と生活の質(QOL)を保つ視点が大切である。
- 生殖器の病気(各論)子宮蓄膿症・乳腺腫瘍・前立腺肥大・潜在精巣など、雌雄それぞれの生殖器疾患を学ぶ。子宮蓄膿症は命に関わる緊急疾患であり、早期不妊手術による予防の考え方も重要。雄の疾患では去勢手術が治療・予防の両面で意味をもつ。
- 不整脈と心電図の基礎心臓の電気活動を記録する心電図の基本波形(P波・QRS波・T波・PQ間隔)を押さえたうえで、代表的な不整脈を整理する。刺激の伝わりが遅れ・途切れる房室ブロック(1〜3度)、本来より早く出る期外収縮(心房性・心室性)、そして命に関わる心室頻拍・心室細動と除細動の考え方、不整脈時の動物看護師の役割を学ぶ。
- 先天性心疾患(PDA・VSD・ファロー四徴症)と胎児循環胎児は肺で呼吸しないため、静脈管・卵円孔・動脈管という特別な通り道で肺をバイパスする。出生後にこれらが閉じて『索(さく)』として残るしくみを整理したうえで、動脈管が閉じずに残る動脈管開存症(PDA)、心室中隔に穴があく心室中隔欠損症(VSD)、そして4つの異常を併せもつファロー四徴症について、病態・心雑音・症状・看護を学ぶ。
- カルシウム代謝と副腎ホルモンの病気血中カルシウムを調節する上皮小体(副甲状腺)ホルモンの過不足、高カルシウム血症・低カルシウム血症の原因と症状・心電図変化・治療、そして副腎のアルドステロンとカテコラミン(褐色細胞腫)の異常を、図ではなく文章で読んで理解する。カルシウムは高すぎても低すぎても全身に症状を起こす。
- 食道の病気と吐出(吐出と嘔吐のちがい)食道から内容物が逆流する「吐出」と、胃から能動的に吐く「嘔吐」のちがいを理解し、巨大食道症(食道拡張症)、先天性の血管輪奇形(右大動脈弓遺残)、薬剤性の食道狭窄、そして嘔吐・下痢に伴う酸塩基平衡の異常を、図ではなく文章で読んで学ぶ。吐出は誤嚥性肺炎につながるため注意が必要。
- 僧帽弁閉鎖不全症(くわしく)イヌで最も多い心臓病、僧帽弁閉鎖不全症を深く学ぶ。血液の流れと弁の役割、粘液腫様変性や腱索断裂という原因、逆流による左心房・左心室の遠心性肥大、肺うっ血から心原性肺水腫への進行、心臓と腎臓がたがいに悪化させ合う心腎連関、そしてピモベンダン・ACE阻害薬・利尿薬・カルシウム拮抗薬といった治療薬の働きまでを、文章で読んで理解する。
- 心筋症(肥大型・拘束型・拡張型)心臓の筋肉そのものが侵される心筋症を深く学ぶ。ネコで最も多く遺伝が関わる肥大型心筋症(心室壁が厚くなり広がりにくくなる)、心筋が硬くなって広がらない拘束型心筋症、心筋が薄くなりポンプ力が落ちる拡張型心筋症(大型犬やタウリン不足のネコ)の3つの違いと、うっ血性心不全による肺水腫・胸水、そして左心房の血栓が飛ぶ動脈血栓塞栓症(ATE)までを、文章で読んで理解する。
- 不整脈の分類と治療(徐脈・頻脈・抗不整脈薬)不整脈を「脈が遅すぎる徐脈性」「脈が速すぎる頻脈性」「本来より早く出る期外収縮」の3つに整理して理解する。徐脈性(洞不全症候群・洞停止・洞房ブロック・房室ブロック)は失神やふらつき、突然死を起こしペースメーカーが必要になることもある。頻脈性は上室性と心室性(心室頻拍・心室粗動・心室細動)に分かれる。背景のうっ血性心不全(右心=腹水・胸水/左心=肺水腫)や電解質異常をまず治療すること、上室性にはカルシウム拮抗薬、心室性の緊急にはリドカインやアミオダロンを使うことを学ぶ。
- 心原性肺水腫と心不全治療高齢の小型犬に多い僧帽弁閉鎖不全症(MMVD)では、僧帽弁が閉じきらず左心室から左心房へ血液が逆流する。これが進むと左心房・肺静脈の圧が上がり、肺に水がしみ出す『心原性肺水腫』が起こる。逆流性心雑音や胸部X線での心拡大などの所見、ピモベンダン(ベトメディン)・フロセミドを中心とした治療と看護を学ぶ。
- 免疫介在性血小板減少症(IMT)免疫介在性血小板減少症(IMT)は、本来は外敵を攻撃する免疫が、誤って自分自身の血小板を破壊してしまう自己免疫疾患。血小板が減ると止血ができなくなり、点状出血・紫斑(青あざ)・鼻出血・血尿などの出血傾向が現れる。病態、症状、一次性・二次性の区別、プレドニゾロンを中心とした免疫抑制療法と看護を学ぶ。
- 甲状腺の病気(亢進症・低下症)全身の代謝を調節する甲状腺ホルモン(T4サイロキシン・T3トリヨードサイロニン)と、それを促す下垂体のTSHの関係を押さえたうえで、2つの代表的な病気を学ぶ。ネコの高齢で多い甲状腺機能亢進症(ホルモン過剰で代謝が高まりすぎ、食欲はあるのにやせる。大半は良性。チアマゾールやヨウ素制限食y/dで治療し、隠れた腎臓病や高血圧による網膜剥離に注意)と、イヌに多い甲状腺機能低下症(代謝が落ち、左右対称性の脱毛・寒がり・体重増加・徐脈・悲劇的顔貌。合成T4で治療)を、文章と確認問題で理解する。
- 肺の腫瘍と肺高血圧症肺にできる腫瘍を、肺そのものから発生する原発性と、ほかの臓器のがんが流れ着く転移性に分けて理解する(イヌ・ネコでは転移性のほうが多い)。原発性で最も多い肺腺癌、症状(咳・胸水・呼吸困難)と治療、そして肺動脈圧が上がって右心に負担をかける肺高血圧症、左心不全・右心不全の症状の違いを、図ではなく文章で読んで学ぶ。
- 肺炎(誤嚥性・感染性)肺炎は、肺胞や間質に炎症が起こりガス交換が妨げられる病気。犬の肺葉の解剖を押さえたうえで、食道の病気(巨大食道症)などから食物・唾液を吸い込んで起こる誤嚥性肺炎と、その予防(エレベーテッドフィーディング)、細菌・ウイルス・真菌・寄生虫による感染性肺炎の分類と代表的病原体、症状と看護を学ぶ。
- 胆道系の病気(胆嚢・胆管)胆汁は肝臓で作られ、胆管を通って胆嚢にためられ、総胆管から十二指腸へ出て脂肪の消化を助ける。この通り道(胆道系)の病気を学ぶ。胆汁の流れと、ネコでは総胆管と膵管が合流する解剖、胆道系で上がる検査値(総胆汁酸・閉塞では総ビリルビン)、胆嚢炎・ネコの胆管炎(好中球性・リンパ球性)と三臓器炎、内分泌疾患と関連する胆嚢粘液嚢腫(ムコセール)、肝外胆管閉塞(EHBO)、そしてウルソや胆嚢摘出術などの治療とビタミンK・凝固の注意を、文章と確認問題で理解する。
- 黄疸(ビリルビンの異常)と急性膵炎血液中のビリルビンが増えて粘膜や皮膚が黄色くなる黄疸を、原因の場所で肝前性(溶血性)・肝性・肝後性(閉塞性)の3つに分けて理解する。非抱合型(間接)と抱合型(直接)ビリルビンの違いも押さえる。あわせて、嘔吐・腹痛を起こす急性膵炎の症状・治療と、重症化したときのDIC・血栓症・敗血症、低分子ヘパリン(フラグミン)による血栓予防を、図ではなく文章で読んで学ぶ。
- 胃拡張捻転症候群(GDV)胃拡張捻転症候群(GDV)は、胃がガスや液体で過度に拡張し、さらにねじれてしまう、大型・深胸種の犬に多い緊急疾患。拡張・捻転した胃が後大静脈や門脈を圧迫して心臓へ戻る血液(静脈還流)が減り、急速にショックに陥る。数時間で命を落とすこともあるため、病態・症状・緊急対応・予防を学ぶ。
- 肝臓の機能と肝疾患(肝硬変・脂肪肝・肝性脳症)肝臓は、栄養素を扱う『代謝』、有害物質を無害化する『解毒』、脂肪の消化を助ける『胆汁の生成』という3つの大きな役割をもつ。予備能が高く『沈黙の臓器』と呼ばれる一方、ダメージが続くと肝硬変に至る。ネコの肝リピドーシス(脂肪肝)、ビリルビンと黄疸、アンモニアの蓄積による肝性脳症など、代表的な肝疾患の考え方を学ぶ。
- 糖尿病とケトアシドーシス(酸塩基平衡)糖尿病は「血糖値が高い」だけでは診断できない。ストレスでも血糖は上がるため、持続的な高血糖をフルクトサミンや尿糖で確かめる。インスリンが不足すると細胞が糖を使えず脂肪を分解してケトン体(酸性)が増え、糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)という緊急状態になる。膵臓のβ細胞が壊れインスリンが出なくなる1型(イヌに多い)と、肥満で受容体が減りインスリンが効きにくくなる2型(ネコ・ヒトに多い)の違い、未避妊雌の発情後のインスリン抵抗性、糖尿病性白内障(イヌ)や末梢神経障害(ネコの蹠行)、そして代謝性アシドーシス・アルカローシスを学ぶ。
- 貧血の分類(再生性・非再生性)貧血は、血液中の赤血球やヘモグロビンが減って酸素を運ぶ力が下がった状態。赤血球がどこでどうつくられるかを押さえたうえで、骨髄がきちんと反応している『再生性貧血』(出血性・溶血性)と、骨髄での産生が追いつかない『非再生性貧血』(腎性・鉄欠乏性・慢性炎症・内分泌性・骨髄疾患など)に分けて整理する。
- 雄ネコの尿道閉塞(緊急対応のくわしく)尿が全く出せなくなる雄ネコの尿道閉塞を、緊急対応の視点で深く学ぶ。イヌ(陰茎骨があり前立腺部尿道をもつ。尿道栓子はまれ)とネコ(尿道が細く陰茎部で狭くなり、尿道栓子で詰まりやすい)の尿道の違い、閉塞で腎臓から尿を出せなくなり高カリウム血症・代謝性アシドーシス・高窒素血症が進んで徐脈・低体温・ぐったりに至るしくみ、そして高カリウム血症の安定化→カテーテルによる閉塞解除→解除後にどっと尿が出る閉塞後利尿への輸液対応までを、文章と確認問題で理解する。
- クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)コルチゾールが過剰になって起こるクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)を学ぶ。視床下部→下垂体→副腎というホルモンの指令の流れ(CRH→ACTH→コルチゾール)、副腎皮質の3層と髄質が出すホルモン、多飲多尿・ポットベリー・左右対称性脱毛などの症状、そして下垂体性(PDH)・副腎性(ADH)・医原性という原因別の分類を、図ではなく文章で読んで理解する。
- 尿石症(尿結石の種類)尿石症は、尿中の成分が結晶化し、やがて結石となって膀胱や尿道・尿管に詰まる病気。代表はストルバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)とシュウ酸カルシウムで、尿のpHや結晶の形、溶けるか・溶けないかが異なる。ほかにシスチン(六角形結晶・遺伝性)、尿酸アンモニウム(ダルメシアン・門脈シャント)など、結石の種類ごとの特徴と予防を学ぶ。
- 尿管結石・尿管閉塞と外科処置尿管に結石が詰まる尿管閉塞は、とくに猫で問題になり、その大半はシュウ酸カルシウム結石。閉塞した側の腎臓に尿がたまって腎機能が落ち、両側や残腎で起こると急性腎不全になる。内科治療の限界と、尿管切開術・尿管膀胱新吻合術、尿管ステントやSUBシステム、腎瘻チューブといった外科的処置、膀胱切開術、周術期看護を学ぶ。
- 腎臓病の食事療法・尿比重と蛋白漏出性腎症慢性腎臓病では、腎臓の負担を減らす食事療法(良質なタンパク質を必要量だけ・低リン・低ナトリウム)と、進行を遅らせるリン管理が重要。尿比重は腎臓の濃縮能を映す指標で、犬・猫で目安が異なる。さらに、犬で多い糸球体障害による蛋白漏出性腎症・ネフローゼ症候群と、猫で多い尿細管・間質の障害という、種ごとの傾向の違いを学ぶ。
- 副腎の腫瘍(褐色細胞腫・原発性アルドステロン症)副腎にできる腫瘍を、皮質か髄質か・良性か悪性か・ホルモンを出すか(機能性か)で整理する。コルチゾールを出す副腎皮質腫瘍、アルドステロンを出す原発性アルドステロン症、副腎髄質からカテコラミンを出す褐色細胞腫を取り上げ、それぞれの症状と診断(褐色細胞腫の尿中メタネフリン測定など)を、図ではなく文章で読んで学ぶ。
- 会陰ヘルニアと肛門周囲の腫瘍肛門のまわり(会陰部)の病気を学ぶ。直腸を支える骨盤の筋肉群が萎縮してすき間(ヘルニア孔)ができ、そこから臓器が脱出する会陰ヘルニアと、その性ホルモン(アンドロゲン)の関与を理解する。あわせて、未去勢の高齢雄に多い良性の肛門周囲腺腫と、去勢済みでも発生する悪性の肛門周囲腺癌の違いを、図ではなく文章で読んで学ぶ。
- 猫の慢性腎臓病(CKD)の治療猫の慢性腎臓病(CKD)の治療は、かつての『輸液と療法食』中心から、病期と症状に応じて療法食・リン管理・血圧/蛋白尿管理・薬・必要時の輸液を組み合わせる時代へ変わってきた。治療の目的は完治ではなく進行を遅らせること。IRISステージ分類、ステージ別の治療、皮下輸液の考え方、ラプロス・セミントラ・リン吸着剤などの薬を整理する。
- 腸重積(イヌ・ネコ)―腸が腸に入り込む緊急疾患腸重積は、腸管の一部が望遠鏡(テレスコープ)のように隣り合う腸管の内側へ入り込んでしまう病態。回盲部など小腸〜大腸のつなぎ目に多く、子犬・子猫など若齢に好発する。腸炎(感染症・寄生虫・パルボ)や消化管異物・腫瘍などによる腸の運動異常が引き金になる。嘔吐の反復・イチゴゼリー状の粘血便・腹痛が特徴で、腹部超音波の標的像(ターゲットサイン)で診断し、外科的整復や壊死部の腸切除を行う腸閉塞の緊急疾患。
- 僧帽弁閉鎖不全症とエンレスト(ARNI)僧帽弁閉鎖不全症(MMVD)は、シニア期の小型犬で最も多い心臓病。弁が閉じきらず左心室から左心房へ血液が逆流する。ACVIM分類(A〜D)で病期を整理し、心拡大が出るステージB2からピモベンダンなどの治療を始める。従来薬でコントロールしにくい例の新しい選択肢として研究が進む『エンレスト(サクビトリル/バルサルタン=ARNI)』の作用と位置づけを学ぶ。
- 雌の生殖器・性周期と膣スメア/妊娠と薬雌の生殖器の各部のはたらき(卵巣=卵子とホルモン、卵管=受精の場、子宮=受精卵を育てる、子宮頸部=粘膜栓で感染から守る)と、卵巣ホルモン(エストロゲン=発情、プロゲステロン=黄体ホルモンで妊娠維持)を押さえる。さらに、発情周期にともなって膣スメアの細胞像が変わること(エストロゲンが高い卵胞期=発情期は角化した無核上皮細胞が増え、プロゲステロンが高い黄体期は有核の細胞+好中球になる)と、妊娠中に避けるべき薬(テトラサイクリン・フルオロキノロン・クロラムフェニコールなどの抗菌薬、流産を起こすプロスタグランジン)を、文章と確認問題で理解する。
- 自己免疫(免疫介在性)疾患と免疫不全免疫が誤って自分の体を攻撃するのが自己免疫(免疫介在性)疾患。全身の複数の臓器を侵す全身性(SLE・関節リウマチ)と、特定の臓器・細胞を標的にする臓器特異的(IMHA・IMT・重症筋無力症など)に分けられる。免疫が関わる脳炎(NME=パグ脳炎・GME)や、逆に免疫が働かなくなる免疫不全(猫のFIV・FeLV)まで、免疫の異常による病気を整理する。
- 溶血性貧血の鑑別とクームス試験赤血球が壊される溶血性貧血には、いくつもの原因がある。免疫が自分の赤血球を壊すIMHA(クームス試験で診断)、タマネギやアセトアミノフェンなどの酸化障害によるハインツ小体性、マダニが媒介するバベシアや赤血球に寄生する猫ヘモプラズマなどの感染性。溶血のしくみ(血管内・血管外)と、それぞれの原因の見分け方・治療を整理する。
- 神経学的検査(姿勢反応と脊髄反射)神経の異常がどこにあるかを推定する神経学的検査を学ぶ。意識状態・精神状態・行動・姿勢・歩様といった全体の観察に加え、足の甲を地面につけて戻すか見る固有位置感覚(ナックリング)、目隠しして台に足を乗せ直すか見る触覚性踏み直り、片足で支えてケンケンできるか見る跳び直り、横にして起き上がるか見る立ち直りなどの姿勢反応、そして指をつまむと肢を引っ込める屈曲反射、膝の腱を叩くと膝が伸びる膝蓋腱反射、橈側手根伸筋反射、背中の皮膚をつまむとピクッと動く皮筋反射といった脊髄反射を、文章と確認問題で理解する。反射の低下・消失は、その分節・神経の異常を示し、病変部位の特定に役立つ。
- 椎間板ヘルニア(ハンセン分類と進行性脊髄軟化症)背骨の間でクッションになる椎間板が飛び出して脊髄を圧迫する椎間板ヘルニアを学ぶ。中の髄核が突然脱出して脊髄を圧迫するハンセン1型(ダックスなど軟骨異栄養性の犬に多く急性)と、外側の線維輪が加齢でふくらんで脊髄を圧迫するハンセン2型(大型犬・高齢で慢性)の違い、痛みから麻痺・深部痛覚消失までの重症度(グレード)と予後、そして重度の急性脊髄損傷のあとに脊髄がどんどん壊れて上の方(前肢・首)へ広がり、呼吸が止まって命を落とす進行性脊髄軟化症(PMM)、治療と看護を、文章と確認問題で理解する。
- 凝固検査(PT・APTT)・線溶系・DIC出血傾向を調べる代表的な凝固検査がPTとAPTT。PTは外因系+共通系、APTTは内因系+共通系を反映し、どちらが延長するかで原因をしぼり込む。固まった血栓を溶かす線溶系(プラスミン・FDP・Dダイマー)と、その異常な活性化が全身で起こる播種性血管内凝固症候群(DIC)の病態・検査所見を整理する。
- 出血性疾患(止血異常)の分類と鑑別―一次・二次/先天・後天出血が止まりにくい止血異常は、血小板やvWFが関わる『一次止血異常』と、凝固因子が関わる『二次止血異常』に大きく分けられ、それぞれに先天性と後天性がある。一次止血異常では点状出血・粘膜出血が、二次止血異常では深部の血腫・体腔出血が目立つ。一次止血異常の代表は先天性のフォン・ウィルブランド病(VWD)、後天性の免疫介在性血小板減少症(IMT)やマダニ媒介感染症(バベシア・アナプラズマ・エーリキア)。二次止血異常の代表は先天性の血友病(第VIII/IX因子欠乏)、後天性の殺鼠剤中毒(ビタミンK欠乏)・肝胆道疾患・DIC。鑑別は出血パターン・血小板数・PT・APTTを組み合わせて進める。
- グラム染色と細菌の分類(陽性・陰性)グラム染色は、細菌を細胞壁の構造の違いによって染め分ける、細菌分類の基本となる染色法。厚いペプチドグリカン層をもつ菌は紫色に染まり『グラム陽性菌』、薄いペプチドグリカン層と外膜をもつ菌は赤色に染まり『グラム陰性菌』と呼ぶ。陽性菌には大多数の球菌(ブドウ球菌・レンサ球菌)や、炭疽菌・破傷風菌・ボツリヌス菌・ウェルシュ菌・ジフテリア菌・リステリアなどがある。陰性菌には大腸菌・サルモネラ・緑膿菌・淋菌などの腸内細菌科や桿菌が多い。細胞壁をもたないマイコプラズマはグラム染色で染まらず、結核菌などの抗酸菌は別の染色(チール・ネールゼン染色)を用いる。
- 赤血球の形態(血液塗抹でみる異常赤血球)血液塗抹標本でみる赤血球の形の異常と、それが示す病気を学ぶ。正常な赤血球は中央が淡く見える(中心淡明=セントラルペーラー)円板状。これが消えて小さく濃く染まる球状赤血球(免疫介在性溶血性貧血)、中心淡明が広がり淡く見える低色素性赤血球(鉄欠乏性貧血)、ちぎれた破片の破砕赤血球(DIC・微小血管障害)、的のように中央が盛り上がる標的赤血球(肝障害・ヘモグロビン合成障害)、そして若い赤血球で再生のサインになる網状赤血球(ニューメチレンブルー染色)を、文章と確認問題で理解する。
- 細胞傷害性抗がん剤と副作用抗がん剤(細胞傷害性抗がん薬)は、増殖の盛んながん細胞を攻撃するが、正常な増殖の速い細胞(骨髄・消化管など)も傷つけるため副作用が出る。ドキソルビシン・ビンクリスチン・シクロホスファミド・ロムスチン・プラチナ製剤・L-アスパラギナーゼなど、代表的な薬の用途と特徴的な副作用、そして猫に禁忌の薬(シスプラチン・5-FU)を整理する。
- 分子標的薬と抗がん剤治療の支持療法従来の細胞傷害性抗がん剤に対し、がん細胞の特定の分子(増殖スイッチ)をねらい撃ちして副作用を抑えるのが分子標的薬。犬の肥満細胞腫に承認されたトセラニブ(パラディア)やイマチニブなどのチロシンキナーゼ阻害薬を学ぶ。あわせて、骨髄抑制が強い薬・猫に禁忌の薬の整理、嘔吐・下痢への支持療法(制吐薬・整腸)、抗がん剤の安全な取り扱いを整理する。
- ウイルスの分類(DNA・RNA)とPCRウイルスを、もっている核酸(DNAかRNAか、一本鎖か二本鎖か)で分類して、獣医領域で重要な代表ウイルスを整理する。DNAウイルス(ヘルペス・アデノ・パルボ)、RNAウイルス(カリシ・コロナ・レトロ・パラミクソ・ラブドなど)の代表と、DNAを増幅して検出するPCRの原理を、図ではなく文章で読んで学ぶ。
- 細菌の構造と原核・真核生物細胞をもつ生物は、核膜に包まれた核をもたない原核生物(細菌)と、核をもつ真核生物(動物・植物・真菌)に分けられる。細菌(原核生物)の構造——細胞壁・細胞膜・核様体(DNA)・リボソーム・鞭毛・線毛・メソソーム——を、図ではなく文章で読んで整理する。
- 駆虫薬・抗寄生虫薬の分類寄生虫は、線虫(回虫・鉤虫・鞭虫など)・条虫・吸虫・原虫などに分けられ、それぞれに効く薬が違う。マクロライド系(イベルメクチン・ミルベマイシン)は線虫やフィラリア予防に、ベンズイミダゾール系は線虫を中心に幅広く、プラジクアンテルは条虫に、ニトロスカネートは広範囲に、スルファジメトキシンは原虫(コクシジウム)に使う——『どの虫にどの薬か』を整理する。
- 消化器系の薬(胃酸抑制・下痢・便秘・制吐)消化器の症状に使う薬は、目的によってグループが分かれる。胃酸を抑える薬(H2ブロッカー・PPI・制酸剤)、下痢を止める薬(ロペラミド・ベルベリン)、便秘を治す下剤(硫酸マグネシウム・カルメロースナトリウム)、吐き気を抑える制吐薬(メトクロプラミド・クロルプロマジン)。それぞれの代表薬と作用のしくみを整理する。
- 感染症の成立と感染経路感染症が成立するには、感染源・感染経路・感受性宿主の3つがそろう必要がある。感染しても発症しない不顕性感染、感染から発症までの潜伏期、症状がないのに病原体をもつキャリア、抵抗力が落ちたときに弱い微生物で起こる日和見感染、そして水平感染(接触・飛沫・空気・媒介)と垂直感染(母子感染)の分類を、図ではなく文章で読んで学ぶ。
- 狂犬病(病態・歴史・予防)狂犬病は、ラブドウイルス科リッサウイルス属のウイルスによる人獣共通感染症。おもに感染動物の咬み傷から唾液中のウイルスが入り、末梢神経をつたって中枢神経(脳)へ広がる。人でも動物でも、発症するとほぼ100%死亡する。日本では国内発生がないが世界では多く発生しており、輸入症例もある。病態・歴史と、狂犬病予防法による予防を学ぶ。
- 特殊な細菌(マイコプラズマ・リケッチア・クラミジア)とプリオンマイコプラズマ・リケッチア・クラミジアは、いずれも原核生物(細菌)でDNAとRNAの両方をもつが、ふつうの細菌とは違う特徴をもつ。マイコプラズマは自己増殖できる最小の微生物で、細胞壁をもたないためβラクタムが効かず、マクロライド・テトラサイクリン・ニューキノロンで治療する。リケッチアは生きた細胞の中でしか増えられない偏性細胞内寄生菌で、ダニ・ノミ・シラミなどの節足動物が媒介し(発疹チフス・紅斑熱・ツツガムシ病)、テトラサイクリンで治療する。クラミジアも偏性細胞内寄生で、自分でATP(エネルギー)を作れず宿主に依存する。オウム病(鳥が感染源、4類感染症)・トラコーマ・クラミジア肺炎・性器クラミジア感染症を起こす。プリオンは核酸をもたない異常タンパク質で、BSE(牛海綿状脳症)などの伝達性海綿状脳症を起こす。
- 猫伝染性腹膜炎(FIP)猫伝染性腹膜炎(FIP)は、猫コロナウイルス(FCoV)が体内で突然変異して起こる、従来は発症するとほぼ100%致死的とされてきた重い病気。腸にふつうにいるFCoVが変異してFIPウイルスになるしくみ、腹水・胸水がたまる滲出型(ウェット)と臓器に肉芽腫ができる非滲出型(ドライ)、そして近年の抗ウイルス薬による治療の進歩を、図ではなく文章で読んで学ぶ。
- 猫の感染症(汎白血球減少症・ウイルス性鼻気管炎)猫のコアワクチンで防ぐ代表的なウイルス感染症を深く学ぶ。猫汎白血球減少症(猫パルボウイルス=一本鎖DNAウイルス。猫ジステンパー・猫伝染性腸炎ともいう)は接触感染で致死率が高く、妊娠中の感染ではウイルスが胎盤を越えて流産や、生まれる前後の感染では小脳低形成による運動失調を起こす。環境に強くアルコールが効きにくいため、消毒は次亜塩素酸ナトリウムやグルタルアルデヒドを使う。猫ウイルス性鼻気管炎(猫ヘルペスウイルス=二本鎖DNAウイルス)は、くしゃみ・結膜炎・角膜炎などの猫風邪を起こし、神経節に潜んで(潜伏)免疫が落ちると再び出てくる(再活性化)。これらを文章と確認問題で理解する。
- レプトスピラ症・猫白血病ウイルス・猫クラミジア感染症代表的な感染症3つを学ぶ。レプトスピラ症は、らせん状のグラム陰性菌(スピロヘータ)レプトスピラによる人獣共通感染症で、感染症法の四類(届出が必要)。おもにネズミが保菌し、水害や地震のあとに尿で汚染された水・土から感染する。多くは無症状(不顕性感染)だが、出血型(カニコーラ型)や、より重い黄疸出血型(イクテロヘモラジー型=ワイル病)もある。猫白血病ウイルス(FeLV)はレトロウイルスで、生まれたての子猫が感染するとほぼ100%持続感染し、造血器腫瘍・免疫抑制・貧血を起こす(年齢が上がるほど持続感染しにくい)。猫クラミジア感染症は偏性細胞内寄生の細菌(クラミジア・フェリス)による結膜炎が中心で、テトラサイクリン系で治療する。これらを文章と確認問題で理解する。
- 猫風邪(カリシウイルス・ヘルペスウイルス)いわゆる『猫風邪』の代表的な原因が、猫カリシウイルス(FCV)と猫ヘルペスウイルス(FHV、猫ウイルス性鼻気管炎)。どちらも接触・飛沫で広がり、発熱・くしゃみ・鼻水・食欲不振などを起こす。カリシは口内炎・舌の潰瘍(口の症状)、ヘルペスは結膜炎・角膜炎(目の症状)が目立つ——『口はカリシ・目はヘルペス』。二次性細菌感染や強毒全身性FCV、治療・消毒も学ぶ。
- 猫免疫不全ウイルス感染症(FIV・猫エイズ)猫免疫不全ウイルス(FIV)は、猫の免疫を徐々に低下させるレトロウイルスで、『猫エイズ』とも呼ばれる。おもにケンカの咬み傷で感染し、一度感染すると終生体内から消えない。感染後は、急性期→無症候キャリア期→持続性全身性リンパ節腫脹期→エイズ関連症候群期→後天性免疫不全症候群期と進み、最終的に日和見感染などで衰弱する。病期・予防・看護を学ぶ。
- 犬パラインフルエンザ・犬コロナウイルス感染症犬パラインフルエンザウイルスは、一本鎖RNAウイルスで、咳を主症状とする呼吸器感染症(ケンネルコフの一因)。飛沫で広がり、他の病原体との混合感染で重症化する。犬コロナウイルスは、一本鎖RNAウイルスで、接触感染により消化管で増えて腸炎を起こす。単独では軽いことが多いが、犬パルボウイルスと一緒に感染すると重篤化する。両者の特徴を学ぶ。
- 犬ジステンパー(CDV)犬ジステンパーウイルス(CDV)は、パラミクソウイルス科の一本鎖RNAウイルスで、感染力がきわめて高い。接触・飛沫(空気)で広がり、とくに若い犬(子犬)で致死率が高い。発熱・結膜炎・鼻汁・咳・嘔吐・下痢などに加え、進行すると間質性肺炎や二次性の気管支肺炎、けいれんなどの神経症状を起こす。コアワクチンで予防すべき重要な感染症。病態・予防・消毒を学ぶ。
- 犬の感染症(伝染性肝炎・喉頭気管炎・パルボ)犬のコアワクチンで防ぐウイルス感染症を深く学ぶ。犬伝染性肝炎は犬アデノウイルス1型(二本鎖DNA)による肝臓の感染症で、経口・経鼻でうつり、回復期に角膜がむくんで目が青白く濁る『ブルーアイ』が特徴。1日で死ぬ突発致死型もあるが、多くは自然に治る。犬伝染性喉頭気管炎は犬アデノウイルス2型(二本鎖DNA)による呼吸器の感染症で、乾いた咳を起こすケンネルコフの一因。単独では死なないが混合感染で重くなる。犬パルボウイルス感染症(一本鎖DNA)は、激しい嘔吐・血便・白血球減少を起こす腸炎型と、子犬で心筋炎を起こして急死する心筋型がある。いずれも消毒に強いウイルスは次亜塩素酸ナトリウムなどで消毒することを、文章と確認問題で理解する。
- ベクター媒介の人獣共通感染症動物由来の感染症(人獣共通感染症)の広がり方には、咬傷・引っかき傷などで直接うつる『直接伝播』と、ダニ・蚊・ノミといった『ベクター(媒介動物)』を介してうつる『間接伝播』がある。どの媒介動物が、どんな病気を運ぶか——ダニ媒介(SFTS・日本紅斑熱・ライム病など)、蚊媒介(デング・日本脳炎・フィラリアなど)、ノミ媒介(ペスト・猫ひっかき病・瓜実条虫など)——を整理する。
- 犬の代表的な皮膚炎(膿皮症・マラセチア・アトピー)犬の皮膚表面には多くの常在菌がすみ、最も多いのはブドウ球菌。皮膚のバリアが弱まる(アレルギー・基礎疾患)、高温多湿などをきっかけに、これらが増えて皮膚炎を起こす。表在性膿皮症はグラム陽性球菌のブドウ球菌による細菌性皮膚炎で、腹部・背部などにかゆみが出て、クロルヘキシジン系の殺菌シャンプーを使う。マラセチア性皮膚炎は常在する酵母様真菌マラセチア(出芽でだるま型)による脂漏性の皮膚炎で、耳・口周り・首下・脇・内股・指間などに赤み・べたつき・においが出て、夏や梅雨に悪化。ミコナゾール+クロルヘキシジン配合シャンプー(マラセブ)を使う。アトピー性皮膚炎はIgEが関わるI型アレルギーで、ダニ・ハウスダスト・食物などが原因。柴犬・シーズー・ウエスティなどに好発し、顔・耳・足・腹にかゆみが出て、治療が難しく管理が中心。
- 皮膚に寄生するダニ(ニキビダニ・疥癬・ミミヒゼンダニ)犬猫の皮膚に寄生する3種類のダニを学ぶ。毛包(毛穴の奥)にすむニキビダニ(毛包虫・アカラス)は目では見えず、皮膚を出血するまで擦る掻爬検査や、毛を抜いて根もとを調べる抜毛検査で見つける。治療はイベルメクチンなどの内服やイソキサゾリン系、過酸化ベンゾイル・クロルヘキシジン・硫黄サリチル酸のシャンプー。ヒゼンダニによる疥癬は激しいかゆみを起こし、人にもうつる(人獣共通)。ミミヒゼンダニ(耳ヒゼンダニ)は足が長く、犬・猫・フェレットなど肉食獣の外耳道に寄生して黒い耳垢の外耳炎を起こす。これらを文章と確認問題で理解する。
- 皮膚病変(発疹)の分類と皮膚の構造皮膚に現れる病変(発疹)は、最初に生じる『原発疹』(丘疹・紅斑・水疱・膿疱など)と、それが変化してできる『続発疹』(鱗屑・びらん・潰瘍・瘢痕など)に分けられる。びらんと潰瘍の深さの違い、胼胝(たこ)・鶏眼(魚の目)といった病変、そして表皮(角質層〜基底層)・真皮・皮下組織という皮膚の層構造と付属器を整理する。
- 外部寄生虫の分類と形態(シラミ・ハジラミ・ダニ類)寄生虫は、体表にすむ外部寄生虫と、体内にすむ内部寄生虫(消化管などの蠕虫=条虫・吸虫・線虫と、原虫)に分けられる。外部寄生虫は、昆虫綱(脚3対=6本)のシラミ・ハジラミ・ノミと、クモ綱(成虫の脚4対=8本)のダニ類に分けられる。シラミは吸血性で頭部の幅が胸部より狭く、ハジラミは咀嚼性(皮膚や羽毛のかけらを食べる)で頭部の幅が胸部より広い。ダニは幼虫のとき脚が3対、脱皮して若虫・成虫になると4対になる。各種ダニ(マダニ・ヒゼンダニ・ミミヒゼンダニ・ニキビダニ・ツメダニ・イエダニ)には形態や寄生部位の特徴があり、マダニはSFTS・クリミア コンゴ出血熱・日本紅斑熱・ツツガムシ病など重要な感染症を媒介する。
- 犬糸状虫症(フィラリア)のくわしく蚊が媒介する犬糸状虫症(フィラリア)を深く学ぶ。蚊に運ばれた幼虫が犬の体内で育ち、L5(未成熟成虫)の時期に肺動脈や右心室へ入り、感染からおよそ6か月で成虫になって多数のミクロフィラリアを血中に放出する。成虫が心臓・肺動脈に寄生すると、運動を嫌がる・咳・腹水(右心不全)などが現れる。多数の成虫が突然、後大静脈・右心房・三尖弁へ移動すると、三尖弁の逆流と赤血球の破壊(溶血)で血色素尿が出て急に状態が悪化する大静脈症候群(VCS)を起こす。ミクロフィラリアは夜に末梢の血液に多く出る周期性をもつ。予防はマクロライド系の駆虫薬を月1回(イベルメクチン・ミルベマイシン・モキシデクチンなど)。猫も感染し突然死することがあることを、文章と確認問題で理解する。
- 条虫・吸虫の中間宿主と終宿主条虫(さなだ虫)や吸虫は、卵から成虫になるまでに、ほかの動物(中間宿主)の体を経由する複雑な生活環をもつ。成虫がすむのが終宿主。瓜実条虫はノミ、マンソン裂頭条虫はケンミジンコ→カエル、日本海裂頭条虫はケンミジンコ→サケ・マス、エキノコックス(多包条虫)はキツネ・犬とノネズミ、横川吸虫はカワニナ→アユ——『どの寄生虫が、どの宿主を経るか』を整理する。
- 血液に寄生する病原体(バベシア・ヘモプラズマ・フィラリア)血液に寄生する病原体には、原虫・細菌・線虫がある。バベシアは原虫で、マダニが媒介して赤血球の中に寄生・破壊し、急性の溶血性貧血・発熱・脾腫・血色素尿を起こす(犬に多い)。猫ヘモプラズマ症(旧ヘモバルトネラ症)は、赤血球表面に寄生するマイコプラズマの一種(細菌)が原因で溶血性貧血を起こす(猫に多い)。フィラリア(犬糸状虫)は線虫で、蚊が媒介し、成虫が肺動脈・右心に寄生して咳・運動不耐・腹水などを起こす(予防はマクロライド系の月1回投与)。これらは寄生する動物種が分かれており、病原体が特定の動物種にだけ寄生する性質を『宿主特異性』という。
- その他の寄生虫(アニサキス・糞線虫・東洋眼虫)回虫・鉤虫・鞭虫・フィラリアなどの主要寄生虫に加えて知っておきたい、アニサキス(海の魚介から人にうつる)、糞線虫(皮膚から侵入し自家感染する小腸の線虫)、東洋眼虫(目に寄生しメマトイが媒介する)を取り上げる。それぞれの寄生部位・感染源・症状を、図ではなく文章で読んで学ぶ。