1イヌとネコの尿道の違い
イヌの雄は陰茎の中に陰茎骨(おちんちんの骨)があり、膀胱を出てすぐに前立腺部尿道を通る。ネコの雄は尿道が細く、陰茎部で特に狭くなるため詰まりやすい。イヌでは尿道栓子はまれで、詰まるとすれば結石が陰茎骨のところに引っかかることが多い。ネコでは尿道栓子(プラグ)による閉塞が多い。
尿道は、膀胱にたまった尿を体の外へ出す管である。
イヌの雄では、膀胱を出た尿道がまず前立腺の中を通る(前立腺部尿道)。
さらに陰茎の中には陰茎骨(いんけいこつ)という骨があり、尿道はその溝を通る。
そのためイヌでは、結石が流れてきても陰茎骨のあるところで引っかかって詰まることが多く、ゼリー状の尿道栓子による閉塞はまれである。
一方、ネコの雄は尿道がもともと細く、陰茎の部分(先端に近い部分)でとくに狭くなっていて、S字状に曲がっている。
このため、ネコの雄は結石や砂、そして尿道栓子(プラグ)で非常に詰まりやすい。
尿道栓子は、膀胱の炎症で出た細胞のかけらや粘液、結晶などがゼリー状に固まったもので、細い尿道の出口に近いところに詰まりやすい。
このような解剖の違いから、尿道閉塞は『雄ネコの緊急疾患』として特に重要である。