天然記念物と特別天然記念物の動物

日本の貴重な動物を守る天然記念物の制度を学ぶ。文化財保護法にもとづき、学術的・文化的に価値の高い動物・植物・地質などを天然記念物に指定し、そのなかでも特に重要なものを特別天然記念物に指定する。特別天然記念物の動物には、アマミノクロウサギ・イリオモテヤマネコ・ニホンカモシカ・ニホンカワウソなどの哺乳類、トキ・コウノトリ・タンチョウ・アホウドリ・カンムリワシ・ライチョウ・ノグチゲラ・メグロなどの鳥類、オオサンショウウオ、土佐のオナガドリなどがある。また、秋田犬・甲斐犬・紀州犬・柴犬・四国犬・北海道犬の日本犬は(特別ではなく)天然記念物に指定されていることを、文章と確認問題で理解する。

1天然記念物・特別天然記念物とは

天然記念物は、文化財保護法にもとづき、学術的・文化的に価値が高いとして国などが指定した動物・植物・地質鉱物など。そのなかでも、とくに重要なものが特別天然記念物に指定される。指定されたものは、勝手に捕獲・採取・損傷することが原則として禁止され、保護される。

天然記念物と特別天然記念物の関係(文化財保護法)。天然記念物のなかでも、とくに重要なものが特別天然記念物。特別天然記念物の動物例=哺乳類(アマミノクロウサギ・イリオモテヤマネコ・ニホンカモシカ・ニホンカワウソ)、鳥類(トキ・コウノトリ・タンチョウ・アホウドリ等)、両生類(オオサンショウウオ)、鶏(土佐のオナガドリ)。日本犬6犬種(秋田犬・甲斐犬・紀州犬・柴犬・四国犬・北海道犬)は『特別』ではなく天然記念物である点に注意。

天然記念物は、日本の自然のうち、学術的・文化的に価値が高いとして、文化財保護法にもとづいて指定・保護される動物・植物・地質鉱物などのことである。

天然記念物は『文化財』の一種として扱われ、自然を後世に残すために守られている。

天然記念物のなかでも、とくに重要で価値が高いものは『特別天然記念物』に指定される。

つまり、特別天然記念物は、天然記念物のなかでも特別に大切なもの、という位置づけである。

天然記念物・特別天然記念物に指定された動物は、勝手に捕まえたり、傷つけたり、殺したりすることが原則として禁止される。

動物では、絶滅が心配される貴重な種や、その地域にしかいない固有の種などが指定されていることが多い。

2特別天然記念物の動物(哺乳類)

特別天然記念物に指定されている哺乳類には、アマミノクロウサギ(奄美大島など)、イリオモテヤマネコ(西表島)、ニホンカモシカ、ニホンカワウソ(絶滅とされる)などがある。いずれも、その地域の固有種や、絶滅が心配される貴重な動物である。

特別天然記念物に指定されている哺乳類には、次のようなものがある。

アマミノクロウサギは、奄美大島と徳之島だけにすむ、原始的な特徴を残す貴重なウサギである。

イリオモテヤマネコは、沖縄県の西表島だけにすむ野生のネコで、生息数が非常に少ない。

ニホンカモシカは、ウシの仲間(ウシ科)で、日本の山地にすむ。

かつて数が減ったが保護によって回復した。

ニホンカワウソは、かつて日本各地の川にすんでいたが、現在は絶滅したとされている。

これらはいずれも、その地域にしかいない固有種や、絶滅が心配される(あるいは絶滅した)貴重な動物として、特別天然記念物に指定されている。

3特別天然記念物の動物(鳥類・両生類・鶏)

鳥類の特別天然記念物には、トキ・コウノトリ・タンチョウ・アホウドリ・カンムリワシ・ライチョウ・ノグチゲラ・メグロなどがある。両生類ではオオサンショウウオ、家畜(鶏)では『土佐のオナガドリ』が特別天然記念物に指定されている。

鳥類では、多くの貴重な鳥が特別天然記念物に指定されている。

トキ・コウノトリ・タンチョウ(ツル)・アホウドリ・カンムリワシ・ライチョウ・ノグチゲラ・メグロなどである。

これらは、数が非常に少なくなった鳥や、その地域にしかいない鳥(ノグチゲラは沖縄本島、メグロは小笠原、カンムリワシは八重山など)が中心である。

両生類では、世界最大級の両生類であるオオサンショウウオが特別天然記念物に指定されている。

また、人が飼ってきた家畜(鶏)のなかにも特別天然記念物がある。

高知県でつくられた、尾が非常に長くのびる品種である『土佐のオナガドリ』は、特別天然記念物に指定されている。

このように、特別天然記念物には、野生動物だけでなく、人が長い時間をかけてつくり育ててきた貴重な家畜も含まれる。

4天然記念物の日本犬(6犬種)

日本犬のうち、秋田犬・甲斐犬・紀州犬・柴犬・四国犬・北海道犬の6犬種は、天然記念物に指定されている。これらは『特別』天然記念物ではなく、天然記念物である点に注意。日本に古くからいる貴重な犬の品種として保護されている。

天然記念物には、野生動物だけでなく、日本に古くからいる犬の品種(日本犬)も含まれる。

天然記念物に指定されている日本犬は、秋田犬・甲斐犬・紀州犬・柴犬・四国犬・北海道犬の6犬種である。

これらは、日本各地で古くから受け継がれてきた貴重な犬の品種として、文化財(天然記念物)に指定され守られている。

ここで注意したいのは、これらの日本犬は『特別天然記念物』ではなく、『天然記念物』である点である。

(家畜の鶏では土佐のオナガドリが特別天然記念物だが、日本犬は天然記念物という区分である。

)『特別天然記念物=天然記念物のなかでも特に重要なもの』という関係を、動物の例とあわせて整理しておくとよい。

5まとめ ― 貴重な動物を守る制度

天然記念物・特別天然記念物は、文化財保護法にもとづいて貴重な動植物などを守る制度。固有種や絶滅が心配される種、貴重な家畜が指定される。指定された動物の捕獲・損傷は原則禁止。動物看護師も、こうした保護される動物についての知識をもつことが望ましい。

天然記念物・特別天然記念物は、文化財保護法にもとづいて、日本の貴重な動植物・地質などを文化財として守る制度である。

動物では、その地域にしかいない固有種(アマミノクロウサギ・イリオモテヤマネコ・ノグチゲラ・メグロなど)や、絶滅が心配される・絶滅した種(トキ・コウノトリ・ニホンカワウソなど)、人が育ててきた貴重な家畜(土佐のオナガドリ、日本犬)などが指定されている。

特別天然記念物は、そのなかでも特に重要なものという位置づけである。

指定された動物は、勝手に捕まえたり傷つけたりすることが原則として禁止され、法律で守られている。

動物にたずさわる動物看護師も、こうした保護される動物や、その背景にある自然保護・生物多様性の考え方についての知識をもっておくことが望ましい。

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