モルモットの特徴(ビタミンC・歯・消化)

代表的なエキゾチックペット、モルモット(テンジクネズミ)のからだの特徴を学ぶ。げっ歯目で完全な草食性であること、盲腸がよく発達して繊維を発酵し食糞で栄養を再吸収すること、そして最大の特徴である『ビタミンCを体内で合成できない』こと(これはヒトや霊長類と同じで、ウサギとは異なる。不足すると壊血病になる)、一生伸び続ける常生歯を20本もつこと、乳頭は左右1対であることを、文章と確認問題で理解する。

1分類と食性

モルモット(テンジクネズミ)は、げっ歯目(齧歯目)テンジクネズミ科の動物で、南米原産。草や牧草を食べる完全な草食性で、繊維の多い食物を腸の後半(盲腸)で発酵させて消化する後腸発酵動物である。

モルモットはげっ歯目テンジクネズミ科の南米原産の完全草食動物で、消化しにくい繊維を盲腸で発酵させる後腸発酵動物である。ウサギは齧歯目ではなくウサギ目(重歯目)で、分類上は別の仲間である。

モルモットは、げっ歯目(齧歯目)テンジクネズミ科に分類される、南米原産の小動物で、テンジクネズミともよばれる。

ハムスターやウサギ(ウサギは齧歯目ではなくウサギ目/重歯目)などと同じく、草を食べる草食動物の仲間である。

モルモットは、肉や虫を食べない完全な草食性で、牧草・野菜・草などの植物を食べて生きている。

草の主成分である繊維(食物繊維)は消化しにくいため、モルモットは腸の後半にある盲腸で微生物の力を借りて発酵させ、栄養に変えている(後腸発酵)。

そのため、繊維の多い牧草を主食にすることが、健康を保つうえで欠かせない。

2発達した盲腸と食糞

モルモットは盲腸がよく発達しており、ここで繊維を微生物が発酵分解して栄養(脂肪酸やビタミンなど)を作る。盲腸で作られた特別な便(盲腸便)を食べ直す食糞によって、その栄養を効率よく再吸収する。食糞は正常な行動で、やめさせる必要はない。

モルモットは、草食動物として盲腸(もうちょう)が大きくよく発達している。

盲腸の中には多くの微生物がすみ、消化しにくい繊維を発酵分解して、脂肪酸やビタミンなどの栄養を作り出す。

盲腸で作られた栄養を効率よく取り込むため、モルモットは盲腸でできた特別な便(盲腸便)を肛門から直接食べ直す。

この行動を食糞(しょくふん)といい、栄養(とくにビタミンB群など)を再吸収する大切なしくみである。

食糞はウサギなどでもみられる正常な行動であり、不潔な異常行動ではないので、やめさせる必要はない。

牧草が不足して繊維が足りないと、盲腸の発酵バランスが崩れて、下痢やうっ滞などの消化器トラブルを起こしやすくなる。

3ビタミンCを合成できない(最大の特徴)

モルモットは、多くの動物がもつビタミンCを体内で作る能力がなく、ビタミンCを自分で合成できない。これはヒトや霊長類と同じで、ウサギ(合成できる)とは異なる点。食事から十分にとらないと、ビタミンC欠乏で壊血病(出血・関節のはれ・元気消失など)になるため、ビタミンCを補ったモルモット用フードや野菜で必ず補給する。

モルモットの最大の特徴は、ビタミンC(アスコルビン酸)を体内で合成できないことである。

多くの動物は、体の中でブドウ糖からビタミンCを作り出すことができるが、モルモットはそのために必要な酵素をもっていない。

これはヒトや霊長類(サルの仲間)と同じであり、『モルモットはヒトと同じようにビタミンCを自分で作れない』と覚えるとよい。

一方、同じ草食のエキゾチックペットでも、ウサギは体内でビタミンCを合成できるため、この点でモルモットとウサギは大きく異なる。

ビタミンCが不足すると、血管がもろくなって出血したり、関節がはれて痛がって歩きたがらなくなったり、元気・食欲がなくなったりする壊血病(かいけつびょう)になる。

そのため、モルモットにはビタミンCを強化した『モルモット用』のフードや、ビタミンCを多く含む野菜(小松菜・ピーマンなど)を与えて、毎日きちんと補給する必要がある。

(ビタミンCは時間がたつと壊れやすいため、フードは新しいものを与えるなどの管理も大切である。

4歯 ― 20本の常生歯

モルモットの歯は20本で、切歯(前歯)も奥歯(臼歯)も、すべて一生伸び続ける常生歯である。繊維の多い牧草をかんですり減らすことでちょうどよい長さに保たれる。牧草が不足するとかみ合わせが乱れて伸びすぎ(不正咬合)を起こし、食べられなくなる。

モルモットの歯は、全部で20本ある。

前歯(切歯)だけでなく、奥歯(臼歯)も含めてすべての歯が、一生伸び続ける常生歯(じょうせいし)である。

常生歯は、ものをかんですり減らすことで、ちょうどよい長さに保たれている。

モルモットは、繊維の多いかたい牧草を時間をかけてかむことで、上下の歯を自然にすり減らしている。

そのため、やわらかいペレットや甘いおやつばかりで牧草が不足すると、歯が十分にすり減らず、かみ合わせが乱れて歯が伸びすぎる不正咬合(ふせいこうごう)を起こす。

不正咬合になると、伸びた歯が口の中を傷つけたり、うまく食べられなくなって食欲が落ちたりするため、牧草を主食にすることが歯の健康にも重要である。

5乳腺・繁殖と飼育のポイント

モルモットの乳頭(乳腺)は左右1対(2個)で、下腹部(鼠径部)にある。少ない数の乳頭でも、生まれた子が毛が生えて目が開いた状態(早成性)で生まれ、早くから草を食べられるため育つ。飼育では、牧草を主食にし、毎日ビタミンCを補給することが二大ポイント。

モルモットの乳腺(乳頭)は、左右に1対(合わせて2個)だけで、下腹部の鼠径部(後ろの足の付け根あたり)にある。

イヌやネコのように多くの乳頭をもたないが、モルモットの子は、生まれたときにすでに毛が生えそろい、目も開いて歩ける状態(早成性)で生まれてくる。

そのため、生後まもなくから母乳だけでなく草やフードも食べ始められ、少ない乳頭でも育てることができる。

飼育で最も大切なのは、繊維の多い牧草(チモシーなど)を主食として欠かさないことと、自分で作れないビタミンCを毎日きちんと補給することの2点である。

この2つを守ることで、消化器・歯の健康と、壊血病の予防につながる。

動物看護師は、飼い主にこれらの特徴を説明し、適切な食事管理を指導する役割をもつ。

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