イヌ・ネコの栄養

五大栄養素の役割、ネコが絶対的肉食動物であることとイヌ(雑食寄り)との違い、水とエネルギー要求量、ライフステージとフードの種類、そして肥満や中毒食物・療法食までを図解で理解する。

1五大栄養素

五大栄養素は炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル。前の三大栄養素がエネルギー源で、なかでも脂質が同じ重さで最も高エネルギー。

三大栄養素(糖質・タンパク質・脂質)がエネルギー源。脂質が最も高エネルギー。

体に必要な栄養素は、炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルの五大栄養素にまとめられる。

このうち炭水化物・タンパク質・脂質は三大栄養素と呼ばれ、体を動かすエネルギー源になる。

炭水化物はすばやいエネルギー、タンパク質は筋肉や酵素など体をつくる材料、脂質は高エネルギーの貯蔵庫になる。

同じ重さあたりで最も多くのエネルギーをもつのは脂質である。

ビタミンとミネラルはエネルギーにはならないが、体の調子を整える調整役として欠かせない。

2イヌとネコの栄養の違い

ネコは絶対的肉食動物で、タウリン・ビタミンA・アラキドン酸などを食事から摂る必要がある(タウリン不足で拡張型心筋症・網膜変性)。イヌは雑食寄り。

ネコは絶対的肉食でタウリン等が必須。イヌは雑食寄り。

イヌとネコでは必要な栄養が異なり、特にネコは『絶対的肉食動物』である点が重要である。

イヌは雑食寄りで肉も植物も利用でき、体内で合成できる栄養素も比較的多い。

一方ネコは動物性タンパク質を多く必要とし、タウリン・ビタミンA・アラキドン酸など、体内でつくれない(または不十分な)栄養を食事から摂る必要がある。

とりわけタウリンが不足すると、拡張型心筋症や網膜変性を起こすことが知られている。

そのため、イヌ用フードをネコに与え続けるとタウリン不足などの栄養障害を招くおそれがあり、種に合ったフードを選ぶ必要がある。

3エネルギーと水

水は最も大切な栄養素で、栄養・老廃物の運搬や体温調節を担う。必要なエネルギー量は体重・年齢・活動量・避妊去勢の有無などで変わる。

水は最も大切な栄養素。必要エネルギーは体重・年齢・活動量で変わる。

数ある栄養素のなかでも、水は最も大切な栄養素といえる。

水は栄養や老廃物を運び、体温を調節するなど、生命維持に欠かせない役割をもつ。

不足すると脱水を起こすため、いつでも新鮮な水を飲めるようにしておくことが健康管理の基本になる。

必要なエネルギー量は一律ではなく、体重・年齢・活動量・避妊去勢の有無・体調などによって変わる。

食事量は、その子に必要なエネルギー量に合わせて調整することが大切である。

4ライフステージと食事

幼齢期は高エネルギー、成犬猫は維持、高齢期は消化・腎臓に配慮。主食は総合栄養食(それと水で健康を保てる)を選び、療法食は獣医師の指示で使う。

年齢で必要栄養が変わる。主食は総合栄養食、療法食は獣医師の指示で。

必要な栄養は一生を通じて同じではなく、ライフステージに合わせて変えていく。

成長期の幼齢期は体をつくるため高いエネルギーとタンパク質が必要で、成犬・成猫期は健康を維持する食事、高齢期は消化のしやすさや腎臓への配慮が求められる。

フードには目的による分類があり、『総合栄養食』はそれと水だけで健康を保てる主食である。

おやつ(間食)は与えすぎると肥満や栄養バランスの乱れにつながるため、1日の食事量に含めて考える。

療法食は特定の病気の管理を目的としたもので、獣医師の指示のもとで使うのが原則である。

5臨床ポイント

肥満は最も多い栄養問題(関節・心臓・糖尿病のリスク)。チョコ・タマネギ/ネギ・ブドウ/レーズン・キシリトールは中毒を起こすため与えない。療法食は治療の一部。

肥満・中毒食物(チョコ/ネギ/ブドウ/キシリトール)・療法食に注意。

栄養はイヌ・ネコの健康に直結し、なかでも肥満は最も多い栄養問題である。

肥満は関節・心臓への負担や糖尿病のリスクを高めるため、体重と体型(ボディコンディションスコア)の評価と管理が看護の基本になる。

また、人の食べ物のなかにはイヌ・ネコに中毒を起こすものがあり、チョコレート・タマネギやネギ類・ブドウやレーズン・キシリトールなどは与えてはいけない。

腎臓病・尿石症・アレルギーなどでは、食事そのものが治療の一部となる療法食が用いられる。

『欲しがるから』と人の食べ物を安易に与えないよう、飼い主に助言することも大切な役割である。

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