最も多い就職先は動物病院。求められる役割は看護師以上に幅広い
合格後の就職先として最も多いのは、これまで通り動物病院。ただし国家資格化により、これまで法的な位置づけが曖昧だった採血・投薬などの診療補助行為を、獣医師の指示のもとで担えるようになった点が大きな変化。受付・入院動物の管理・器具の洗浄滅菌といった従来からの業務に加えて、診療補助の幅が広がったことで、動物病院内でのキャリアの伸びしろも大きくなっている。
動物病院以外の就職先も選択肢に入る
資格を活かせる勤務先は動物病院だけではない。・ペットホテル、ペットショップ、ペットサロン: 専門知識を接客や動物の健康管理に活かせる。店長・マネージャーなどのキャリアパスもある。・動物園、動物保護施設、老犬ホーム: さまざまな動物と関わる仕事。夜勤や休日勤務の手当が加算される場合もある。・動物医療検査センター: 動物病院からの依頼でCT・血液検査などを行う施設。土日祝休みが多く、待遇面で一般企業に近い傾向があるとされる。・専門学校の実習担当、研究施設など: 教育・研究分野で知識を活かす道もある。
平均年収の目安と、数字を読むときの注意点
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」などを出典として、愛玩動物看護師の平均年収は300万円台前半(317万円前後)と紹介されることが多い。日本の給与所得者全体の平均(450万円台)と比べると低い水準になる。ただし注意したいのは、こうした数字の多くが**国家資格化(2023年)より前の「動物看護師」という職業全体**を集計したものである、と明記されているケースがあること。国家資格化によって診療補助を担える業務範囲が広がったことを受け、資格手当や評価制度を新設する動物病院も出てきており、今後の統計では給与水準が変わってくる可能性がある。年収を判断材料にする際は、その数字がいつ・どの集団を対象にした調査かを確認する習慣を持つとよい。
資格を取ったあとにキャリアを広げるには
国家資格はゴールではなくスタートライン。就職後も、動物看護の専門分野(麻酔管理、リハビリテーション、行動学など)で経験を積む、獣医療コミュニケーションのスキルを磨いて飼い主対応の中心を担う、といった形でキャリアの幅を広げていける。動物病院以外への転職を考える場合も、動物病院での実務経験は検査センターやペット関連企業でも評価されやすいため、まずは動物病院で経験を積んでから選択肢を広げる、というキャリアの組み立て方も現実的な選択肢になる。